EclipseでTracプラグイン開発

最近、EclipseMaven2/Hudsonといった開発ツールのプラグインの調査や開発を行っています。
それぞれ、プラグイン機構をベースとして構築されたツールですが、ユーザが自分でプラグインを開発し、組み込むことができるため、多くのプラグインがOSSとして提供されています。


今回、新たにTracについてもプラグインを開発する機会ができたので、開発の仕方についてまとめておきます。

準備

以下のものを用意しておきます。

プラグインの開発

今回は、Tracが0.10から0.11にバージョンアップされた影響で、動作しなくなってしまった以下のプラグインの修正を行います。



また、今回はTracHackからソースを取得して修正していますが、プラグイン自体の開発については、以下のあたりを参考にしてください。

プラグインのインストール

コマンドプロンプトから、開発したプラグインをTracの環境にインストールします。

>python setup.py develop


インストールが成功すると、配下に、eggファイルのリンクが作成されます。


プラグインをインストールをしたら、trac.iniで、プラグインを有効にする設定をしておいてください。

プラグインのデバッグ設定

PyDevを使うと、tracdというTracデバッグコンソールを立ち上げ、Eclipse上からデバッグすることが可能になります。


Eclipseのメニューで、「Run」→「Open Debug Dialog...」でデバッグ設定ウィンドウを立ち上げ、「Python Run」から設定を新規作成します。




設定は以下のようになります。

Project デバッグ対象のプロジェクト
Main Module \python\Scripts\tracd-script.py
※手動で入力します。
Program arguments -p 80 --auth=*,\projects\trac.htdigest,trac \projects\trac\SampleProject
Working directory \python\Scripts

プラグインのデバッグ実行

Eclipseからデバッグコンソールを起動します。


ブラウザから、以下のURLにアクセスします。

http://localhost/SampleProject


後は、Eclipse上でブレークポイントをしかけておけば、デバッグが可能になります。


※追記

修正したRepoSearchPluginは、TracHackの方に投稿し、取り込みをお願いしました。

http://trac-hacks.org/ticket/2258